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インバウンド頼りにしていた宿泊業界の今後とは?

新型コロナウイルスによる感染拡大は、インバウンド頼りにしていた宿泊業界に大きな打撃を与え続けています。新型コロナウイルスによる宿泊施設関連の倒産は2月が1件、3月が11件、4月が14件、5月が6件、6月が3件となりました。

3月や4月に比べると減少傾向となっていますが、それでも厳しい立場に立たされているのが現実です。今後、インバウンド再開はあるのでしょうか。そして、宿泊業界はどのようになっていくのでしょうか。

コロナウイルスにより追い込まれた宿泊業界

新型コロナウイルスが感染拡大する前は、東京オリンピックを控えた時期でもあり宿泊施設が足りないと懸念されていました。インバウンドによる訪日外国人旅行者は2016年には2000万人、2018年末には3000万と激増しており、1日でも早い宿泊施設の確保が目標となっていました。

日本は観光立国として訪日外国人旅行者数6000万人の目標を掲げており、これを好機と捉えた事業者は次々とプロジェクト立ち上げ、2014年から2018年の6年間で約600件のホテルが増加しています。

2020年の東京オリンピックに向けて国も宿泊施設の増加を推進し、宿泊業界はインバウンドによりますます活気を帯びていくいくだろうと予想されていました。

しかし、それに待ったをかけたのは新型コロナウイルスです。それに伴う事態宣言、その解除後もインバウンドの再開は不透明となっています。資本のない宿泊施設は次々と倒産に追い込まれ、2020年の2月から2020年の6月まで宿泊施設関連の倒産は35件に及びます。

この数字は、宿泊業界がいかにインバウンドに頼っていたのかということを物語っています。

コロナとの共存の可能性を探ることはできるのか?

そんな窮地の宿泊業界を救おうと開始されたのが「Go To トラベルキャンペーン」です。「Go To トラベルキャンペーン」は、1兆6794億円の補正予算が組まれた「Go To キャンペーン」の内のひとつで、国内旅行を対象として国が旅行代金を支援します。

7月22日以降の旅行に関しては、旅行後の申請で最大50%を還元するといったキャンペーンで、回数の制限はありません。

「Go To トラベルキャンペーン」の対象は、宿泊施設への直接予約はもちろん、旅行代理店などで行うツアー、宿泊予約サイトによる宿泊プランなどです。日本国内居住者なら誰でも利用可能となっています。

しかし、訪日外国人旅行者は対象外となっているため、インバウンド頼りに宿泊業界にとって追い風になるとは限りません。また、一旦は落ち着いたと見られていたコロナウイルスの感染拡大が、東京などの都市部で確認されている現状を見て「Go To トラベルキャンペーン」を懸念する声も多く聞こえてきます。

しかし、感染拡大状況は地域によって偏りがあり、地域の実情を反映した上で「Go To トラベルキャンペーン」を行ったらどうかという声も聞こえててきます。

新型コロナウイルスの感染拡大、インバウンド再開の見通しが立たない中で、宿泊業界にできることは、感染防止策を施し安心して旅行に参加してもらうことです。そうした一つ一つの取り組みが、新型コロナウイルス感染の防ぎ、新型コロナウイルスと共存していける社会を作るということではないのでしょうか。