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コロナ禍の今「推し」が消費行動を左右する背景に「応援消費」

コロナ禍と言われるようになって半年以上が経とうとしている今。
街には「鬼滅の刃」や最近韓国で生まれた日本人アイドル「NijiU」の写真が溢れているのを知らない人はいないのでは?
「大好きだ!」「応援したい!」と思ったキャラクターやアイドル、いわゆる「推し」の存在に気づいた人も少なくないでしょう。
心を掴んで離さない「推し」を見るとつい買ってしまう、そんな消費行動の背景にある「応援消費」について考えてみたいと思います。

「応援消費」の今

2011年3月11日に発生した東日本大震災をきっかけに被災者や被災地を支援するための消費行動を表す言葉として「応援消費」という言葉が生まれました。

コロナ禍の今、その「応援消費」に再び注目が集まっています。
未知のウイルスの影響によってダメージを受けた企業やお店を、お取り寄せなどの通販やクラウドファンディングで応援する動きが活発になっていることがその理由です。

それだけでなく「応援消費」の意味合いにも変化が見られます。
応援の対象が被災地や被災者から、人・商品・お店・企業・キャラクターなど多くの「推し」に対するものへと変わってきているのです。

「応援消費」のベクトルは自分自身へと変化

コロナ禍で変化した「応援消費」は、応援の気持ちのベクトルが自分自身にも向いているのが特徴です。

特に興味深いのが「応援消費」の根本である「困っている人を応援したい」という思いは消えていませんが、「コロナによる生活の変化に耐える自分へのご褒美」としての消費が加わっている点。

例えば、コロナのせいで廃棄しなければならないかもしれない高級食材の話題がSNSに投稿されると、大きな反響を呼んで完売したという場合。
購入した人は「高級食材の生産者を応援したい」という気持ちと、普段は味わうことができない高級食材を「自分へのご褒美にすること」を同時に叶えた応援消費ということになります。

もっとわかりやすくいうなら、「推し」グッズへの消費行動。
街中に溢れるマンガやアニメ・アイドルグッズも、作品や人を「応援する気持ち」とグッズを買うことで「自分への癒しやご褒美にすること」、これも立派な応援消費といえるでしょう。

「応援消費」は今後の消費行動のカギになる

さまざまな企業が「鬼滅の刃」とコラボして、多くの商品を販売しています。
どれも大きな反響を呼んで、鬼滅の刃ファンの「推し心」をくすぐり売上を伸ばしているのは周知の事実。

新しい意味での「応援消費」は、今後も消費行動に大きく関わっていくことになるのは明白でしょう。

「応援消費」が定着していく中で多くの人の中に「推し心」をめばえさせるには、商品やキャラクターの魅力を惜しまずさらけ出し、応援したいと思わせられるかがポイントになってくるのではないでしょうか。

うまく「推し心」を掴むことができれば、そこには大きなビジネスチャンスが待っているのかもしれません。