Retailers Place
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ドラッグストアを単なる「薬局」と解釈する時代はもう終わるのかもしれない

いままで医薬品や医療機器等を中心に扱っていたドラッグストア。

昨今、そのドラッグストアの業務形態が大きく様変わりしていることをご存じだろうか。

「食と健康」をテーマに掲げ、医薬品だけでなく焼きたてパンやドライグロサリーをはじめとした食品をも店頭で扱い始めたのだ。

薬局で食品?と少々疑問を抱くかもしれないが、その施策は成功を期し今やスーパーマーケットやコンビニエンスストアを猛追しているほど。

今回はそんな新たな局面へ一歩踏み入れたドラッグストア業界について、見ていこうと思う。

食品はドラッグストアに欠かせないカテゴリーである

経済産業省が取りまとめている「2019年上期小売業販売を振り返る」によれば、ドラッグストアの店舗数は前年比5.1%増の約16,000店、販売額も5.0%増の3兆2588億円と目覚ましい伸びを見せている。

ドラッグストア販売額の商品別内訳においても、「食品」がダントツの9,384億円を記録しており、もはやドラッグストアに食品は必要不可欠といっても過言ではないだろう。

このようにドラッグストアの販売額が急成長を見せている一方で、スーパーは19年上期0.1%減の6兆3617億円、コンビニエンスストアは19年上期2.4%増の5兆9044億円と健闘しているもののドラッグストアには遠く及ばない。

なにかと必要になる医薬品と同じく生活に欠かせない食料品が一か所で揃うという最大のメリットは、時間に追われ忙しい現代社会において大きな存在感を放っている。

ドラッグストアだからこそ提供できる「食と健康」市場

日本チェーンドラッグストア協会もドラッグストアの店舗数拡大には意欲的な姿勢を見せており、その中でも「食と健康」という市場は専門的な知識をもつドラッグストアこそが実現できると確固たる自信を見せた。

2018年には正式に「食と健康」に関するマーケット分類を提言し、いわゆる機能性表示食品等を売り場の中に取り込んでいくことを提案している。

一例として、飲料売り場であれば一般的な飲料と共に特定保健用食品(通称:トクホ)やエナジードリンクなどの効能をわかりやすくまとめ、共に陳列することで今まであまりそういった品物に興味がなかった客層の目に留まるよう工夫するなどといったことが挙げられるだろう。

こうした食と健康をうまく売り場に取り込むことができるのも、コンビニエンスストアやスーパーマーケットにはないドラッグストアならではの強みだといえる。

ドラッグストアの拡大は今後もつづく

先日もマツキヨHDとココカラファインが統合することが発表され、初の1兆円メガ薬局の誕生と世間を賑わせている。

今後も需要があり続ける限り、このドラッグストアビジネスの拡大は当面続いていくだろう。

一般的なイメージにとらわれない、柔軟な発想でマーケットを拡大していくその姿勢から見習うことは多々あるはずだ。