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商業リーシングの常識(5)
工事区分の定め方

商業リーシングでは、契約書条件の調整と並んで、工事区分の調整が非常に重要となります。

開発案件や、現行テナントの内装が残置される場合、これまできちんと工事区分が作成されなかった案件や、自用の物件を新たに賃貸する場合に、とても重要になります。貸主がこれまできちんと対応していた場合や物件をよく知る管理会社がきちんと対応してくれる場合は良いのですが、そうでないケースも非常に多く、その場合、テナント探しと並行して、工事区分の作成のアドバイスをしなければならないケースがほとんどです(そのような場合にはきちんとリーシング会社に業務を発注していただきたいのですが・・・)。

基本的な考え方について

まず工事区分にはABCの工事区分があります。

A工事:貸主がなすべき工事、資産区分や修繕区分は貸主

B工事:テナントに費用負担において、貸主が行う工事

C工事:テナントが行う工事(主に内装工事)

B工事とするかC工事とするかですが、工事業者をテナントに選定させたくない工事内容かどうかがまずポイントです。躯体に関わる工事(例えば内階段を設置する工事)ビルの設備に関する工事(空調や給排水工事で、躯体の共用設備との取り合いが発生する工事)については、ビルオーナーが信頼できる工事業者を選定したいという意向が強く、B工事となるケースがほとんどです。また、テナントが選定した内装工事業者では、対応できない工事内容については、賃貸借契約締結後に、オーナーが行うB工事に変更されるケースもあります。 このような場合にB工事を原状回復の対象とするかどうかについては、工事の内容にもよりますので、貸主、借主、工事業者間でよく協議して定めることが必要です。テナント入居後、貸主や管理会社が変更になってしまうケースや中途解約のケースなどで、トラブルになるケースが続発していますので、経験があり実務に精通したリーシング担当者で対応することが必要です。

商業リーシングの常識(4)引き渡し・明け渡し条件について

商業リーシングの常識(3)フリーレントついて

商業リーシングの常識(2)中途解約条項について

商業リーシングの常識(1)賃貸借契約の種別について