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増え続ける「サブスクリプションサービス」小売業への影響と変化

 最近よく耳にする「サブスクリプションサービス」という言葉。このような月額制、年額制のサービスは、小売業にも影響があり、小売業界全体が変化しつつある。

 今までの小売業界は「ものを売る」といったサービス形態だったが、「サブスクリプションサービス」普及により、「ものを売る」から脱却し、顧客の満足度を高めるサービスに移行しなくてはいけない時代となってきた。

 そんな「サブスクリプションサービス」が小売業に与える影響を紐解いていきたい。

「サブスクリプションサービス」とは?

「サブスクリプションサービス」 という言葉を聞いたことある人も多いだろう。どんなサービスか簡単に説明すれば、月額性や年額制で利用できるサービスの事である。

 例えばスマートフォンのアプリなどは「サブスクリプションサービス」が多い。月額980円で動画を見放題などのサービスがまさにそれにあてはまる。

 この 「サブスクリプションサービス」 は利用者にとって安く利用できるメリットがあり、月にいくらお金を払えばいいかということも明確であるため、お金の管理がしやすく非常に便利である。

「サブスクリプションサービス」が拡大する理由

 利用者にとって非常に便利な「サブスクリプションサービス」だが、サービスを展開するお店側にとってもメリットはある。月にいくら売上げがあるか計算しやすいという点だ。

 小売業にとってもこのメリットは大きい。通常の売買サービスであれば月にいくら売れるのか、どれだけ在庫を仕入れたらいいのか不明確だ。今までのデータを統計して予測するしかない。

 しかし、 「サブスクリプションサービス」は月額や年額を払い、 継続的に利用するサービスなので、顧客の数さえ管理できれば、月の売上の予測もしやすく、在庫過剰や過少となるリスクも軽減できる。

小売業においても拡大している「サブスクリプションサービス」

 今やそんな「サブスクリプションサービス」は小売業においても拡大してきている。特に注目を集めているのはアパレル関係だ。

 「air Closet」というサイトでは、月額料金でプロのスタイリストが選んだ服が定期的に届く。好きな服やアクセサリーも自由に選んで借りることができ、返却の期限もなく、気に入った服は買い取ることもできる。

 食品関係では、「おかん」というサイトがあり、毎月手作りの味のお惣菜を届けてくれる。1ヶ月冷蔵保存が可能で、食べきりサイズになっているので、食事が偏りがちなサラリーマンやビジネスパーソンに人気だ。

 また、楽器業界にも広がりをみせていて、「yahman cajon」というサイトではカホンという楽器を借りることができる。好きなモデルを借りることができ、壊れても新しいカホンと交換できるというサービスだ。

「売れない」からの脱却!

 今は「ものが売れない時代」といわれている。小売業でも、ものが売れずに厳しい現実を迫られている。そうした中で、生き残りをかけて挑戦している企業もたくさんある。

「サブスクリプションサービス」を利用する企業もそのひとつで、売れないものを無理に売るのではなく、「継続して使ってもらう」ということに意義を見出した結果だ。

「継続して使ってもらう」ためには使っている側の満足度が重要となる。売るために労力を使うのではなく、満足度を上げるために労力を使う。

 お店側は売上の予測や在庫の管理がしやすく、顧客側は満足度が上がる。「サブスクリプションサービス」は両者にとってメリットのあるサービスなのだ。

 従来の「売って終わり」というサービスからの脱却し、ひとりでも多くのお客様に継続して使ってもらおうという姿勢が、これからの小売行界での明暗をわけるのではないだろうか。