小売業界が変化!?スーパーマーケットの24時間営業の是非について解説

日本でスーパーマーケットは住宅地の密集している地域の近くや人口密集地の近くなどに広く分布しています。
人口が多いと相対的に訪れる人も多いです。
その中には24時間営業を実施している店もあります。
いつでも店が開いていれば利用者・消費者にとってはメリットかもしれませんが、立地場所や来客数によっては24時間営業を実施しない店もあるのです。
今回はスーパーマーケットにおける24時間営業の是非について考察していきます。
24時間営業は必要、それとも不必要?

一見すると24時間営業は便利かもしれませんが、中にはそのように思っていない人もいます。 24時間営業は必要なのかどうか以下にメリットとデメリットに分けて考察していきます。
24時間営業のメリット
消費者側および経営者側の視点から24時間営業のメリットについて箇条書きに記しました。
- いつでも好きな時に欲しい商品が買える
- 灯りが灯っていることで夜間の治安維持に一役かっている
- 人口密集地に出店すれば長時間客足が遠のくことがなく安定的な収益につながる
全員が全員日中に買い出しにいけるわけではありません。そんな時に夜間でもスーパーマーケットが営業していれば必要なものを買うことができるのです。
またマンションなどが立ち並んでいるような人口密集地の近くに立地していたら、100人のうち少なくとも数人は夜間でも買い出しに来ますので、経営者側からすれば深夜帯が無駄な時間帯になりにくくなります。
24時間営業のデメリット
こちらも同様に、消費者側および経営者側の視点から 24時間営業のデメリットについて箇条書きに記しました。
- 『広告の品』の対象外となる時間帯が発生し、購買意欲が削がれる
- 深夜帯は客足が遠のき利益につながらず、無駄な人件費を費やしてしまう
- 従業員の負担が重く、眠気と戦いながら業務をこなさなければならずサービス面での質の低下につながる
24時間営業は夜間も営業をするわけですので、当然人件費がかさみます。労働基準法第73条では午後10時から午前5時(例外規定アリ)働いている従業員に対して通常よりも賃金の計算額の最低25%割り増しして支払わなければなりません。
また従業員によっては健康面などで影響が出る場合もあり、接客などのサービス低下につながってしまいます。
かつて24時間営業に違和感はなかったのだが…

1990年代ぐらいまでは24時間営業はスーパーマーケットはおろか、コンビニでは『常識』とさえ思われていたほどです。
しかし最近では働き方改革などの影響もありコンビニ業界の24時間営業離れは加速しています。
また24時間営業を行っているスーパーマーケットでは夜間で働く人材が不足してきており、より賃金を上乗せして募集するなどをして夜間で働く人材の確保に必死な状況です。
消費行動の変化というよりも、世の中の流れを理由として、利便性の追求については、ベクトルが徐々に変化しています。一方で外食離れの傾向が進んでおり、フードロスについての意識も高まっていますので、家庭で調理することを前提とした生鮮食品を、品質を維持するための、デリバリーするための仕組みなどについての取り組みが進んでいくかもしれません。