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賃料減免に関する支援(与党案)について

賃料減免についての、政策案について、与党案がようやくまとまりました。

減収した事業者に家賃の3分の2を国が助成するという制度で、上限は中堅・中小企業が月額50万円、個人事業主が同25万円。

公明党が主張した地方自治体が講じる支援への財政支援も盛りこまれています。

具体的には、新たにつくる「特別家賃支援給付金」は、単月の売り上げが前年同月比で5割減った全業種のテナントを助成対象としています。提言には「3カ月で30%減など基準の拡大を検討」とも記されています。

対象となれば年内の6カ月分を給付される仕組みとなっています。

ただ現時点で、実務面での給付方法は検討中です。テナントに対する公的融資制度の枠組みで、金融機関への補填で進めたい与党と、賃貸人への支払いにより、スピーディーに実務を進めたい野党と、意見の相違があります。

既に、発表されている固定資産税の軽減については、土地に対する課税が対象になっておらず、都心の路面区画においては、減免と税の軽減のバランスが取れていないことから、実効性に乏しいのが実情です。弊社のクライアントのケースでも、例えば銀座エリアの路面店賃料ついては、実質土地(ロケーション)の価値に基づき、賃料が決まっているので、減免の原資として考慮できないケースがほとんどです。

現場では、既に、支払いの猶予や、敷金の充当、減免の要請についての交渉が始まっており、入居の際の経緯や、これまでどのように信頼関係を気づいてきたかなどが協議に影響しています。これまで、直接のコミュニケーションがない中で、初めましての挨拶が、賃料減免の要請だというケースも少なくないようです。

弊社クライアントの不動産オーナーにはウィンウィンの関係で、テナントの事情を考慮したいと考えているクライアントも多い反面、政府による支援策も定まらない中で、テナント支援に偏った議論がすすんでしまい、かえってテナントへの協力を進めることに躊躇するケースも増えています。

都心では数百万から数千万にも上る家賃も決して珍しくなく、今回の補助の上限では、不動産オーナーのインセンティブには必ずしもつながらないと思われます。

各エリアの賃料水準など個別の事情を考慮した制度の整備が望まれます。